die-in(ダイイン)
「社会」を見つめ、「世界」を感じる。それが悲惨だからこそ。
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「負の連鎖」の帰結としての自殺 ~友人Mのケースから~(2)
引き続き、友人Mが自殺未遂に至った経緯について。話は彼女の生い立ちにまで遡る。
◆幼少期に両親が離婚、母子家庭になる
◆Mが就職した頃、母親が入院
→Mの収入だけで家計を支えることになる
→生活費+医療費のため多重債務
→借金取立てが影響して職を失う
これが5年以上前の話だ。私は個人的に相談を受けて自己破産と生活保護を進めた。
結局、親子そろって自己破産はしたものの、生活保護は「倫理的に嫌だ」と頑なに拒んだため、Mが家計を支える状態は変わらなかった。Mはフリーターとしてダブルワークを経た後、2年ほど前に今の職場(製造業)へと移る。
そして、今回の自殺未遂に直接関わるのは以下のような経緯である。
◆社内で同性に失恋
(相談できる相手が限られ、精神的に追い詰められる)
◆収入減を恐れて休職・転職できない
→さらに精神的に追い詰められ、体調も悪化
→自殺未遂

これが「失恋を苦に自殺未遂」と呼ばれるなら、やはり「あまりにも不正確」か「あまりにも説明不足」だ。確かに失恋がきっかけではあるけれど、M自身かMの家族が経済的に裕福なら、少なくとも「ナミ」の経済力なら、少し仕事を休んで傷を癒すことも出来ただろう。失恋相手が異性なら、もっと多くの人に気軽に相談できていただろう。
驚くほどの「負の連鎖」が重なった先に、死がある。
「自殺時に平均4つの危機要因を抱えていた」 と言う時、その事実は「4つも不幸が重なるアンラッキーな人が自殺する」ことを意味するのではない。1つ2つの(おそらくは誰にでも起こりうる)不幸が、あっという間に負の連鎖に引き込まれ、3つ4つと折り重なることを意味する。
思い出すのは、湯浅誠が貧困問題で語る「五重の排除」や「溜めの無さ」との類似性だ。
私たちの社会は明らかに、なにかしらの「アンラッキー」に遭遇したとき、歯止めとなる安全装置が欠如している。
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【2008/07/27 16:21】 | 自殺 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「負の連鎖」の帰結としての自殺 ~友人Mのケースから~(1)
お久しぶりです、という挨拶が慣例化している当ブログでございます。
イヤハヤ。もはや月一更新が基本スタンスになっておりますな。

本日は自殺関連の話題。NPOなどの調査によってまとめられた「自殺実態白書2008」を取り上げたものをいくつか。
◆マル激トーク・オン・ディマンド「見えてきた自殺大国日本の実相」
◆視点・論点「自殺3万人(1)なぜ減らないのか」

白書には重要なポイントがいくつもあり、視点によってかなり多岐に渡る問題点・改善点が見えてくる。残念ながら私には全体をフォローする知識も時間も無いので、関心のある方はぜひともマル劇をご覧いただきたい。

で、個人的に印象に残ったのは、自殺によって死に至った人が「自殺時に平均4つの危機要因(自殺に繋がりうる要因)を抱えていた」という部分だ。
「いじめ自殺」報道が顕著であるように、自殺はとかく何か一つの要因(原因)によって自殺した、と捕らえられることが多い。例えば「いじめられて死んだ」とか「前日に教師から叱られて死んだ」とかナントカ。
そうやって死の理由をひとつに絞って捕らえると、どうしても「それくらいで死ぬなんて」と思われてしまう。だからこそ自殺は、「死んだやつが弱い」「命を粗末にしている」「簡単に死ぬな」などと長年揶揄されてきたのではないか。
しかし現実には、一つのトラブルが次の問題を生み、その問題が更なる深刻さを生み、と「負の連鎖」を繰り返して最終的に死(自殺)へ追いやられていくケースの多いことが白書で明らかになっている。

この部分がひときわ印象に残ったのは、今まさに、私の身近にそういう知人がいるからである。
その知人(M)は10年近い付き合いになる友人だ。彼女はセクシャルマイノリティのコミュニティを通じて知り合ったバイセクシャルである。
Mはここ数ヶ月、強い自殺念慮に駆られて自殺未遂を繰り返している。6月末には100錠近い向精神薬を飲んで寝込み、7月頭にはリストカットをして4針縫った。体調も悪化して、仕事は遅刻・欠勤・早退を繰り返し、今では部署も移動になってしまった。
こうなった「きっかけ」は失恋である。彼女が自殺によって死ねば、世間的には「失恋を苦にした自殺」と認識されるのかも知れない。週刊誌だったら、「禁断の愛が産んだ悲劇!レズ失恋で自殺・・・」などと銘打ちそうなところだ。
けれど、その単純すぎる認識は(あえてウソとは言わないが)「あまりにも不正確」である。
彼女が今の状態に陥るまでには、私が知るだけでも相当多岐に渡る要因がある。Mが自殺未遂に至るまでに、一体どのような「ストーリー」があるのか。長くなったので次エントリーに続く。
【2008/07/27 15:53】 | 自殺 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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1981年生まれ。150cm。
なんかいろいろマイノリティ。
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メールはdie-in@excite.co.jpまで。

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