die-in(ダイイン)
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自殺問題は「お涙チョーダイ」ではない
河村官房長官の発言が、自殺予防・自死遺族支援など自殺対策を行っている多くの団体で波紋を呼んでいる。いや、もっと端的に、批判を呼んでいる、と表現するのが正確か。
河村発言について長く紹介している新聞記事が少ないので発言全体の中身がよく分からないのだが、一番長く引用している日テレNEWS24の記事よりご紹介する。党首討論での鳩山発言についての批判である。
河村官房長官「(鳩山代表は)政策に具体論がなかった。このことがむしろ際立った。与党になったら、ということでは、説得力が全くないと思う。人の命の大切さや自殺を取り上げたが、医療の深刻さは与党も重く受け止めている。しかし、お涙ちょうだい的な議論をする政治のゆとりはないと思う
(強調は筆者)
NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンク代表の清水さんが、自身のブログにて総論的な批判をされているのでまずはこちらをご参照いただきたい。
自殺問題を「情緒的な話」で済ませようとする人こそが情緒的である。

私も友人の一人を自殺で失い、また何人かの「サバイバー(自殺未遂者)を友人に持っている。友人達の「死へ向かわざるを得なくなった経緯」はいずれも、社会の差別や、労働環境や、セーフティーネットの問題が直結した、まさに「今そこにある、あまりにも具体的な社会問題」だった。
不安定雇用による将来の見えなさだとか、セーフティネットの無さによる貧困だとか、ヤミ金による多重債務だとか、過剰労働による精神疾患だとか、同性愛差別による自己否定感情だとか、児童虐待による自我の崩壊だとか。以前書いたように、場合によっては、それが二つも三つも四つも重なっていく。
「負の連鎖」の帰結としての自殺 ~友人Mのケースから~(1)
「負の連鎖」の帰結としての自殺 ~友人Mのケースから~(2)
ちなみに、この日記に登場する友人Mは、昨年お母様が末期癌になって更なる生活困窮に陥り、仕事+介護+精神疾患+ただ1人の家族を失うかもしれない不安の中で、生活保護を受けつつ生き抜いている。

私の友人達はいずれも20代の「若者」だ。自分を取り囲む苦しさを「社会」や「政治」といった外部視点から見るための知識も経験も浅いし、また世代的には「権利ばかり主張して義務を果たさない」だの「最近の若い奴は怠けてる」だの「自己責任」だのと言われ続けてきた。
そのために、苦しさの原因を自分の中だけに見つけ出そうとして、自分の努力が、根性が、コミュニケーション能力が足りないからだ。自分の性格が悪いからだ。自分がおかしいからだ。自分の運が悪かったんだ、と自分で自分を追い込んで行く。そして借金や失業や生活困窮といった具体的な諸問題に対して、どこに助けを求めれば良いのかもよく知らない。
そのため友人らはいずれも、自身の苦境を社会の問題ではなく個人的な「自分の心の問題」として認識してしまい(というか、「自己責任」などの言葉によってそのような認識を持たされてしまい)、助けを求めることも出来ずただただ自分ばかりを責めて、出口の無い深い闇に迷い込み、手首を切ったり、薬を大量に飲んだり、2階から飛び降りたりして行った。

友人達の過去を思い出し、今こうやって文章を書いているだけでも、確かに私は情緒を揺さぶられて泣きそうになる。
しかし、それは自殺問題が「情緒的なお涙頂戴話」であることを意味しない。こんなにも、ちょっとしたつまずきや社会の偏見によって、なぜ人々が「死」という究極的な場所にまで追いやられてしまうのか。その理不尽さを思い知らされるからだ。
毎年3万人以上が自殺し、多くの人々が、生きたいと願いながらも死を選ばざるを得ない(と主観的には思える)状況に追いやられている。社会によって、死を「選ばされて」いる。
この社会が毎年何万人もの命を見殺しにしていることこそが、そのような社会構造こそが、まさに「社会のゆとりの無さ」を端的に示す極限の現象ではないのか。
「自殺総合対策会議」の会長として政府の自殺対策責任者でもある官房長官が、自殺についてこのような認識を持っていることに、また深く絶望させられる。そして怒りが湧き上がってくる。それは民主党を支持するとか、何党を支持するとか、鳩山代表を支持するとか、あるいはしないとか、それ以前の問題である。

近く、この発言に対し、自殺対策に関わる多くの民間団体が連盟で申し入れを行う方針である。
自殺問題が情緒的な問題ではなく「深刻な社会問題」であり「重要な政治課題」であることを、官房長官には是非ともご認識いただきたい。
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【2009/06/19 15:13】 | 自殺 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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